窓ガラスの結露を防ぐには燃焼系の暖房器具を使わない方が良い
冬場お部屋で使う暖房器具によっても窓ガラスの結露に関係があります。 一般的に燃焼系と呼ばれる暖房器具(石油ファンヒーター・ガスファンヒーターなど)の場合、 燃焼する時に酸素を使うので、結果として水が発生するのです。
その量は馬鹿にできない量、例えば、灯油を1リットル燃焼させると、水分が約1リットル排出されます。これを加湿効果と呼びます。 これは、分子量の比率と重量変化の割合から計算した量です。 燃焼系暖房器具を使うと、寒いお部屋が暖まったときにお部屋の湿度が上がることはもちろんなのですが、 一定の強さで暖房し続ける訳ですから、数時間使った時には必ず目に見えてお部屋の湿度が上がるわけです。
お部屋の湿度が上がれば、暖房を切った後もその湿度は残るので、結果として窓ガラスの結露が増える要因になってしまいます。 窓ガラスの結露を考慮した暖房器具には、次のようなものがあります。
暖房機器を選ぶポイント1 外気吸入のものを使おう
これはエアコンです。エアコンは冷媒の流れを利用して凝縮現象する時の熱を暖房として放出します。(物質の三態の過程) 室外機からの送風のため室内の相対湿度が下がるため乾燥します。エアコンを使うと、喉が渇くという感覚になるのもこのためです。
暖房機器を選ぶポイント2 放射熱型暖房器具を使おう
放射熱型暖房機器とはオイルヒーターや床暖房の事です。放射熱で温めるのでお部屋の湿度の変化がありません。 放射熱とは、空気が動いていないのに伝わる熱のこと。わかりやすく言えば焚き火の暖かさと同じです。
このように暖房器具の種類に気をつけるだけで湿度環境が改善し、窓ガラスの結露にはよい影響が出ると言えます。 このような工夫も複合して行う事で、窓ガラスの結露の問題も軽減できると言えます。
燃焼系暖房機器ならではの良さも
ただし、これらの説明は窓ガラスの結露を対策するという視点だけでご説明した優劣であり、燃焼系暖房器具が普及し使われているエリアも広い事には、燃焼系暖房器具の高い暖房能力や、ランニングコスト、設置性など沢山のメリットもあります。
また東北以北の3地域では、実質のところ燃焼系暖房器具を使わないと、効率のよいお部屋の暖かさの維持が難しい為、 使わざるを得ないという地域もあります。
この場合には換気などにも気をつけ、また、それ以上の窓ガラスの結露を防ぎたい場合には、 結露の発生を起こしにくい断熱ガラスや、内窓の設置も必要であり、これらが普及している理由の一つとも言える事ができます。